創作小説

【創作】 美しい変化

雲の上を突き抜けてみた感想だが、 いまいち手応えが無かったとしか言いようが無い。「本当は宇宙飛行士になりたかったんですけど。 ええ、宇宙飛行士よりも、こっちの方が給料良いもんですから。安定求めてパイロットになった訳ですよ ここんとこ、宇宙旅行…

【創作】ほっぺた

私が3年前に書いていた創作小説です。✄-------------------‐-----------------‐------✄‬ 苦しかった みんながいいと思うものをいいと思えなくて。 僕は、顔がいい 親戚の中でもそう言われ、モデルになるのか?はたまたハリウッドスター?などと期待の声を寄…

【創作】架

疲れたら逃げて良い 無理だけはするなと言ってくれた親友は眠りの中私の目の前には、 非常口マークが見える使って、良いんだろうか この非常口。私には、 非常口を使う資格も無いのかもしれない だって、愛されたい人に愛されているからけれども、 非常口を…

【創作】裸眼

楽して痩せたい だなんて変な言葉だなって思う絶対無理だもん 無理って分かってるのに、皆言ってるだから 「苦労して痩せたい」 って言ってみた目の前のめがねちゃんは笑ってる 親友の女の子 私の初恋で、 現在進行形で好きな女の子 変な男と付き合ってる 20…

【創作】暖炉

商店街の中には、沢山の春があった奥さんがいるのに若い外国人のお姉さんの腰を持って出てきたお魚屋さんのおじさんとか、 中学受験に失敗した途端、ジャニーズ事務所に応募して、一躍スターになったお肉屋さんのカツジくんとか。僕は、その人にとっての明る…

【創作】幸せって、尖ってる

金平糖が床の上で転がっていった自分の体調によって、それを見て 夜空の星が私の床に来てくれたって思う時と、 床の上に金平糖をこぼしてしまう自分が嫌になる時がある同じ事が起こっても、 自分の体調によって全然感じ取り方が違うんだ金平糖を舌の上で転が…

【創作】ずっとピアノを弾きたかった

ピアニストになりたかった僕は、幼少期から音と指を絡ませ、イソジンのように口に含み、だけどイソジンみたいに口からは吐き出さずに全てを飲み込んで来た彼の全てが好きだったから 彼の全てに、なりたかったからその旋律のひとつひとつが僕を安心に導き、 …

【創作】おそば

僕が死んでから何時間が経った? 僕が死んでから一日が経った寿命とは皮肉なものだ 何かがおかしいとは自分でも気付いていて、 愛する我が子とずっと一緒にいたかった 妻の泣き顔はもうこの一日で見飽きたものだ 孫は実際に目に入れてみようかと思うくらいに…

【戯曲】付き合ってくれてありがとう

さんぽ→ぽ たくぼ→た(部屋から出てくる) ぽ「おはよー」 た「あ、おはよー」 ぽ「今日天気なんなん?」 た「雨ちゃう?」 ぽ「スーパー行こ」 た「雨やのに?」 ぽ「雨やからスーパー行こ」 た「変わってるね」ぽ「スーパーってさ、」 た「うん」 ぽ「なんで…

【創作】シーグラス

シーグラスとは、ガラスが丸くなって海で拾えるやつさ決して、Cグラスでも無いし サングラスでも無い 宇宙人が夢の中で教えてくれる事は、 大抵Wikipediaに載っている ウイルスが流行して早2年 たまに外に出れば電子機器の発達からきちんと時の流れを感じて…

【詩】人間に産まれたんだから

黒糖飴を舐めよう 黒は悪の具現化とはよく言ったものだが、 あれは黒色の中で1番優しい味だ悪魔みたいな大きなパパと 悪魔みたいに器用なママの間に産まれた 悪魔みたいに不器用で傷付きやすいこの私は 体の重みに悩まされ、 人間に産まれたことを後悔してい…

【創作】揺れるブランコ

「悲しい時はね、 苦しいって思わなければいいんだよ」公園のブランコを2人で漕いでいる時、 そんな事を加藤くんは悲しい顔をして言った2人しておさがりのボロボロの青色のランドセル おそろいと言う言葉も知らなかった小学二年生は7歳「成人式で会おうね」…

【創作】未来の通学路

「考えるな、感じろ」試合前にそう言い放った体育教師は お前はガードに徹しろ。それだけで良い。 と、上手くシュートが決まらない僕に、よくよく考えてその役割を与えてきた。試合が終わり、無事に負けた僕達にアイツは 「お前達が色々と考えたからだ。 考…