【詩】おめめの二乗

クッキングパパだって
200巻まで続いてるんだから
この世にある全部を、命の残りで食べよう
沢山の命を最後まで、2つの命で食べよう

遠い所で跳ねた野うさぎは、
月も知らずに跳んでいる

それも知らない私達は、
大きな口でシチューを平らげてる

丸ごと煮詰めたジャガイモは、
寝起きの貴方の顔みたい

地上から出てきた芽の葉っぱは、
全て貴方のねぐせみたい

私たち似ているのは歯並びだけで、
他はぜんぶ違うって思う日と
私たち似てないのは歯並びだけで、
他はぜんぶいっしょって思う日があるね

周りの人達は都会にある床に敷かれたエスカレーターみたいに進んでる気がして
素直に寝ても足が寝違えてしまう気がする
起きてないといけない気がする
だから素直に起きてみる
自分には何も無い気がするけれど、
私は私以外で生涯でこれからいちばん見るであろう眼球2つを兼ね備えた君と出逢えたから
もう、それでいい気がする