【エッセイ】真夜中の特権

夜に古本屋に出かけれるようになったのは私が成人した特権だ。かと言って私はどう考えたって20歳で、どう見たって20歳で、確認を取っても出てくるのは20歳だけで、見た目があんなに子供なコナン君は、いつもこんな切羽詰まった気持ちで過ごしてるのかなあなんて思う

私が古本屋と出会ったのは小学一年生の頃で、幼稚園年中さんみたいな漫画雑誌から読んでいた私は、すぐに古本屋さんの世界に夢中になった

とってもとっても長かった20年。死ぬのにも迷惑がかかるから透明になって消えたいと思っていたのは高校一年生で、誰が私のお葬式で悲しんでくれるんだろうと考えていたのは中学3年生

高校2年生は毎日吐いていて、色々大変だったのは19歳で、今が1番幸せだ

休日にお父さんが車で何軒か古本屋を回ってくれたあの日々に戻りたいとか思うけれど、それだと私の今の大切がほぼ全て消えてしまう

むしろ私の何がが次に繋がっていって、
こんなにも良い音楽アーティストを応援していいんだろうかと胸を痛め、調子乗ってココアなんか飲んですいませんと担任に謝っていたあの頃の15歳の私に、お前今曲バリ聴きまくってんぞと言ってやりたい
音が夜勤の素敵過ぎる角砂糖になって、青紫になって、PUFFYは若い頃から若さには期限がある逃げれない辛みをポップな音楽に乗せて歌っていた

私はインプットがあまりできない
知識もあんまり無くて、授業も情報過多になってしんどいし、おっ、この授業内容興味あんなと思って取った二限続けて同じ教授の授業で3時間もそのおっさんが自分でパワーポイントで作りあげた自分ウィキペディアを2回連続も聞きたくない。その人は、俺は中学時代に周りからすごい奴だと思われていた。だって、教室で小説を読んでいたからと言っていて、思春期にまぐいきれなかった黒い爆発力を保ったまま大人になんかなりたく無い

演劇の座学の授業内容よりも、その先生がポロッと講義中に口にした私の友達で借金の保証人になって人生潰れた人何人もおると言う一言が何よりの教訓になった

私は学校に向いていなかったし勉強が好きじゃないから、漫画をいっぱいいっぱいいっぱいいっぱい沢山沢山沢山読んだ。絵は綺麗だし、いっぱい生きていくために大切な事を知れたから、音楽も、楽しいから、ビートルズから加山雄三やインディーズバンドからあいみょんまで色々と聴いている。音がいっぱいあって全部綺麗で面白くて、でもやっぱり古本屋で僕たちがやりましたの全巻セット安かったけどこのレベルの鬱漫画は読まれへんな。ネタバレサイト読んだだけでもしんどかったもんとか思いつつ、私は私で居てくれて良かった。ばあちゃんじいちゃんから成人嬉しすぎるってお金貰って、生きてるだけでお金欲しいとか良く聞くものやけど、カウンセリングの先生に鬱は脳の異常と前に聞いていて、鬱をこれは自分ではなく脳の異常だ!と乗り切った自分への最低限のご褒美だ

生きてて良かった、
本当に、生きてて良かった

160円で宝物の伝説の教科書が2冊も買えたよ
(いや新年セールで、より安い)