【詩的散文】願い

奇怪的な図解の中にはいくつもの将来があって、役に立たないと投げ捨てられた折り紙の中身を開けると知らない人の笑顔が見えた

夜に咲く桜を見ればいくつもの別れと出逢いとご近所さんへのこんにちは

やけに日に焼けた肌の横に咲いているぺんぺん草と握手をしながら登校したランドセル時代

かつての旧友は海を渡り偉人になった
重い腰をあげた途端に胃ガンになった

熱い想いは溶岩となった
雛鳥が巣立つ時に見た空はいつも通りだった

電車に乗れば世界が分かる
旅をする度に吊革を持った

手袋の先には未来があった
手の挙げた授業はかつての心の居場所だった

墓石を飛び越えて未来を見た
その後には一生分の怒号を浴びた

やけに明るい未来を描いた
言葉にしにくい程の美味い焼肉を食べた

かつての旧友は今の友達となった
なりたいものにはいつになってもなれそうにない
歩は歩けば金となるのに
それは将棋盤の上だけの話だ

夜明けまで話したあの子はどこで寝ているんだ
あまり仲良くない美人に腕を組まれてドキドキした黒い森の中
クマさんには出逢わなかったが、
いつものアイツとは会えた気がする

星に願いを
皆に平和を