【観劇】ウーマン・イン・ブラック 感想
コロナ以来なので、
約6年ぶりにお芝居を観劇しました🤣
演劇の友人に誘われて観に行ったり良くしていたのですが、その友人が演劇から離れたり、
後は、コロナが大きいですね。
その影響で、なんやかんや6年ぶりの観劇となりました!
私のお母さんがゲゲゲの女房の時から向井理さんのファンで、お母さんの家であさイチがかかっている時に今回の舞台の存在を知り、応募をしてくれと言われて応募をしたらチケット2枚取れたんです。
テレビでも活躍する俳優さんが、舞台にも出てくれるのは、本当に有り難い事ですね。
観劇前のお母さんは、向井理(敬称略)にやっと会えると顔面が光っていました。プリクラ加工越しに見ているかと思うほど、肌ツヤがありました。
(だから、テレビで活躍する役者さんが舞台にも出てくれてありがとうと思った)
私も、中学生の頃からずっとしていたのは舞台演劇で、今回観てきたお芝居と同じものです。
私は歌も歌うしたまに踊るので、舞台芝居やってると言えば劇団四季?ライオンキング?心配ないさ?みたいに勘違いされますが、
ミュージカルも、舞台で芝居を繰り広げるものですが、舞台での演劇は、基本的に台詞のみで繰り広げられて行きます。
歌ったり踊ったりとかは、そんなに無いです。
間に、ちょっとあるみたいなんはあるけど。
🗣なんでそんな所にいるの〜🎶
みたいに、歌いながら台詞相手に投げるみたいなんはした事ありません😂
良くテレビで観るお芝居と違う点は、
ドラマは見ていても次へ続く!になりますが、
舞台芝居は、物語の最初から最後まで、
一気にやります‼️
そこも舞台芝居の醍醐味だと私は思っていて、
人は、生活を過ごしていると勝手に時は流れていって、なんかしら起こったりしますが、
舞台芝居だと、生の舞台はナマモノなので、
その時だけ起こる感情があったり、
実際に、ウニョウニョと芝居があからさまに動いているんです。役者として出ている時もですが、
客席で観ていても、芝居は究極に現実に近い嘘なのに、嘘と思えず、ホンマやと思って来るんです。
リアルタイムで目の前で繰り広げられるものは、
私が今、これを観に来ているのと同じように、
この人達の本物なんだろうなってなります。
・
ここから、舞台の感想に入ります𓂃🫧
⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎
舞台の内容をあまり確認せずに観に行ったら、
私の苦手なホラーでした。
お母さんに、何回も貴方を奈落の底へ突き落としますみたいなん説明文で書いてるんやけどと言ったら、👩🏻🦰<いっぱい公演されてるやつやから、
ずっとずっと奈落の底へ突き落とされる訳では無いと納得させられましたが、
まあ、その通りと言えばその通りでした‼️🤣笑
👩🏻🦰お母さんは物語を読み解くのが苦手で、
読書家の私と正反対で、生涯で、本もコボちゃんしか読んだことありません。
👩🏻🦰<けいこアホやから
内容1個も頭に入らへんと思うけど、
向井理が観れたらええわ‼️
言うてたけど、私も、いや、ちょっとは内容入って欲しいわと思い、行きの電車内で、あらかじめ読んだあらすじを、分かりやすくお母さんに説明しました。
📗📚ここでも、
物語の大まかなあらすじを説明しようと思います。
2人芝居なので、登場人物は2人です。
弁護士のキップスは、
長い間、悪夢に悩まされ続けていると言います。
その悪夢を見るようになったきっかけの、自分が体験した恐ろしい出来事を家族に聞いてもらえば自分もスッキリするかと思い、その出来事の一連を、紙の束がバリ太くなる位、キップスは書き記します。
キップスはその出来事から立ち直る為に、
俳優を雇います。
その出来事を家族の前で上演して観てもらったら、しんどいのが治ると思ったからです。
ですがその俳優は提案します。
私がキップスさんを演じるので、
キップスさんは、書き記したそのバリ太い紙の束に出てくる、その出来事の中で自分に絡んできた人物を演じてください。って
今思えばこの提案が、あんなラストに…🤦🏻
この物語は小説が原作で、
何十年もずっと公演し続けられてきた、
そして、40カ国で上演されてきた物語です。
お母さんがさっき、いっぱい公演されてるから奈落の底に落ちまくりではないと思うから大丈夫と言っていたのは、ここからです。笑
後、キップスと言う名前から分かる通り、
日本ではなくロンドンとか出てきます。
・役者さんの感想⤵︎ ︎
2人芝居で2時間なので、
台詞の量には驚きましたが、
(じゅげむじゅげむごこうのすりきれみたいなんが何十分も続く)
奇抜な言葉、突飛な展開、
なんかもう特殊でついていけへん演出とかは無く、
舞台演劇のオーソドックスの頂点の1番上と言いますか…。この出汁、よお染みまっせー!と言う、
何十年、何千回公演、40カ国でっせー!
味噌汁みたいな感じです。
パルメザンチーズなんてかけません。
バジル、いりません。
美味さはお出汁で染み込ませて行きますみたいな感じでした。
そう言う舞台だったので、
本来のポテンシャルと言うか。
今回そのお味噌の役割を果たす役者の技術問われまくりとなる訳なのですが、
まあー、凄い‼️
マイク無しで声、聞こえる聞こえる‼️
舞台演劇は、間の転換や、役が動いたとしても、その動きが始まるきっかけ台詞や、その動きが始まる相手のきっかけの動きとか、ありまくります。
それ100個ぐらいあったと思います。😱
プロってすげぇ‼️技術えぐい‼️えぐい‼️
このきっかけの多さや、きっかけがあるからこその難しさ(映像芝居みたいにカットがかからないから、そのきっかけで、そのまんまリアルタイムで次へと繋げていく)が舞台芝居なんですけれども、
2人しかおらんから、きっかけのオンパレード‼️
動き覚えたんすげぇ‼️
きっかけ▶︎動き▶︎きっかけ▶︎動き…
の2時間なんですけど、
勝村政信さんは出てきた時から、この人、舞台演劇やってたんやな〜感があったけど、向井理さんはそんなにやった事ないはずなのに?!いや、いやいや?!ハリーポッターの舞台めっちゃ出てたな?!ほんで、声、バリ響くやん!テノール歌手ぐらい響いてる!技量えぐ!マジシャンやん!テクニック&テクニック!すげえ!
となりました。
私が勝村さんのお芝居初めて見たけど舞台演劇やってはる人なんやろうなと気づいたきっかけは、
舞台演劇と、映画やドラマなどの映像演劇の違いは、体の動かす動作の大きさにあると思います。
何故なら、客席から観ると、演者はちっさく見えるからです。だから、伝えようとしたらちょっと大きくなる。大袈裟になると言うより、160%が出る感じです。
動きの大きさだけではなく、身体表現も上手くないといけなくて、何故なら、ドラマではご飯食べるシーンあるとホンマにご飯出てくるけど、
舞台演劇だと、ご飯出てこなくてご飯食べてるパントマイムになるので、その表現が上手くないといけない。
そこが抜群に上手かったから、
勝村さん舞台役者‼️と思いました。
ちなみに私はずっと舞台役者だったから、
ジェスチャーゲームが上手く、
ぐりとぐらと言うお題をクリアした事があります😂
舞台中にある1個の机で、
その机が馬車になったりとか、沢山の物に変身するのも、舞台芝居特有のものだなと思いました。
BGM、SE、照明が、
ちょーーーーーーーど、話と絡み合って来る感じで、あり過ぎなくて、
だからこそキショい感じの気味悪い音が自分の中に響いて来て、バリ怖かったです。
けど、ホラー初心者の私でも観やすい舞台で、
貞子は冒頭から貞子な感じしますけど、
ホラー作品なのに普通に笑いが起きるんです。
コメディ色が強くないけど、笑っちゃう、
和気あいあいとした感じと言うか。
だからこそ、後半のオチと言いますか。
あの、気味の悪い後味の悪い結末が、
余計に染みてきました!😂ヤダ〜!w
舞台演劇特有の早口の長ぜり(長セリフ)
でしたが、物語の鍵となるポイントはゆっくりと台詞を喋っていて、緊張していた私にもスっと内容が入って来ました。
ですが、この2時間の公演を3時間にして、
早口じゃないバージョンも観てみたいと思いました。
何故なら、ここ、全然日本やのに、
海外の映画観てるみたいな不思議な感覚で、
その、海外の独特な台詞回しをもっと、ねたくり回すように、その溢れる言葉のスープを、
もっとじっくり味わいたいと思ったからです
😂💕
いやー、けど、凄いとしか言えなかった!
千秋楽まで駆け抜けてください‼️
【創作】ちくわ
学問の意味は全て知り尽くしたと思う。
発音しづらい卑猥な言葉が飛び交う大学の食堂の中で、前髪の長い季節外れな長袖を着た僕は、
どこへ向かうのかも分からないけど電車に揺られ続けている時の楽しさと退屈さと切なさとか知っている。
全部、知った。
閉園間際の遊園地に連れられて、
失望したけど、連れてこられたと言う事実で両親の罪悪感を隠そうとされた事とか。
胸の奥になんかしんどいのが来た時、
泣ける映画を観れば楽になるみたいな。
そんな、そんな。
そんな事を頭に浮かべながら学食で頼んだいちばん安い味の薄い硬めなスパゲッティを啜ると、僕の目の前の席にやけに体の線の細い長い黒髪の女性が座った。
文庫本を片手に、耳に髪をかける仕草で、
僕はさっき考えていた事が全部吹き飛んで行った。
奇跡的な確率で君と僕はここにいる。
やけにデカい音量で聞こえてくる周りの下品な笑い声や、気持ち悪いノリなんか、
君と僕の為の美しさを引き立てる為の遠慮気味のヨイショでしか無いね。
そんな事を考えながらモグモグ。
目の前の君はシャケ定食をパクパク。
こんな綺麗な人っていたんだ。
幼少期、膝枕の上で、うたた寝しながら、
目を細めてボヤけて見た、
母親の女神みたいな微笑みみたいな。
目の前の彼女が喋った。
「結局あの日は車中泊をして、
遊園地の1番のチケットを取ったじゃない。」
そうだったそうだった。
いや、どうなってんだ。
目の前の彼女は不思議そうに首を傾げて、
こちらの方を見ている。
時は、止まったのか。
「どうかしたんですか?」
目の前の彼女が聞いて来た。
「え、いや、あの、綺麗ですね。」
「何が?」
「地球とか、空とか、木とか、何か。」
「えぇ。」
「「味の薄くて硬い、スパゲッティとか。」」
声が被った。
「どこかで会いましたか?」
つい聞いてしまった。
「大学の入学式で会ってたんじゃないですか」
「そんな、そんな前より、なんか、ずっと。」
「ずっと?」
「ずっと、前から。」
「水の中から、私の事を覗いていたんでしょ」
「え?」
「出逢えたんでしょ、羊の水の中から。」
「え?」
「繋がってたのに別になったよ、
奇跡みたいでしょ。こんな事なんて。」
「え?」
「野菜もとるのよ」
僕が伏せた机から顔を上げると、
真横の木がぶわっと揺れた。
まるで人魚の鱗みたいに。
目の前の女性は消えていた。
うるさかった周りの連中の声は、はるか遠く、小さく聴こえて来る。
今、何時だろう。携帯で確認しようと思って、カバンの中を探したら、涙が溢れて来た。
カバンの中に、ひとつのちくわ。
小さい頃お母さんと交わした約束。
「お母さん、行かないで。」
「お母さんは凄いからね、
ちくわだってその中を覗けば望遠鏡みたいに全部見えるんだよ」
「じゃあ、全部知ってるの?」
「全然知らないよ。」
「知らないの?」
「知らないから、私が空の上から貴方を覗き込んだ時、いつの日か、目印として、ちくわを置いておくね」
「なんで?」
「見たよって、見てるからねって、大好きだよって
伝える為だよ」
「なんでちくわなの?」
「貴方の大好物だからだよ。」
「望遠鏡じゃなくていいの」
「望遠鏡じゃないのがいいの」
他の人に怒られないように、
2人で声を抑えて笑った。
病室で、椅子に座った小さな僕と、
冷えた細く白い手が、手を繋ぎながら眠った。
窓際の花瓶に生けた花が、
こちらを覗き込んで来た気がした。
大統領と、
大貧民。
白と、
黒。
宇宙みたいな大きな幸せと、
カバンの中のひとつのちくわ。
そんなのだって、きっと、紙一重だ。
僕はあの頃よりも大きくなった手を使って、
ありがとうって空中に指で描いた。
そしたら
こちらこそって、
隣の木が揺れてくれた気がした。
誹謗中傷する人達の気持ちを考えてみた
痛い
どこにいたいのか分からない
欲しい
何が欲しいのか分からない
辛い
何で辛いのか分からない
欲しい
見て欲しい
認めて欲しい
仲間にも入れてもらえない
敵とも思ってもらえない
いない
自分がどこにもいない
誰かの中に自分がいないのなら、
自分はどこにいるんだろう
欲しい
アイツは恵まれている
だから自分よりも不幸にならなきゃ
不公平だから
不公平だから何したっていい
何言ったって良い
分かって欲しい
自分に分からないものを、
相手に分かって欲しい
だから傷付ける
何度も相手の傷口に毒を塗る
自分はバレていないから
自分の傷口がバレないように
自分の急所は見せないように
頑張ってる
頑張ってる
自分は頑張ってる
周りが悪い
全部悪い
自分のせいじゃない
なくなれ
全部なくなれ
欲しいものがない
味方も敵もいない
得たいものも夢も無い
何も掴めない
食べたいものもない
自分は使えない
目標も無い
楽しくない
嬉しくない
自分の言葉は無くなってる
結果が出ない
羨ましい
何が欲しい
何で歩いてる
ひとつも道は無いのに
何もしたくない
辞めたくない
なのに始めたくもないし
続けたくもないんだ
どこにいる
見て
お願いだから見て
全部無くせるんでしょ
保って
強いんでしょ
強いから、見てくれるでしょ
ねえ
地球が割れた
大きな深い穴に落ちた
全部忘れた
そうなれば良かった
自分のこと見たくない
人の不幸に沈んでいたい
自分の幸福が浮いてくるかもしれない
幸せは自分の中にしか無いものなのに
そうしないと保てない
認めたくない
辛いのに涙も出ない
何故か周りから睨まれてる
そんな奴らは全員恵まれてるのに
世の中って不公平だ
何も楽しくない
まるで自分は、いないみたい
一歩
この激しい感情の正体はなんなんだろう
何が正解かなんて分からなくて、誰が味方で、悪で善なのかが分からなくなってくる
カーテンから溢れ出てくる光は呆れるほど綺麗で、
愛する人の涙かと思えるほどだ
私の母も、私と同じ歳で兄をお腹の中に住まわせている時、どんな気持ちでこのような光を眺めていたんだろう
感情はあまりにも複雑だ
人間ほど面白く残酷な生き物はいないであろう
複雑な思考回路を辿って見えて来たのは、
結局の所はまた分からない
ずっと分からないもんなのかもしれない
ただ、とっても好きなんだ
デカい愛の目の前に立っていたとしても、
そこを覗くまでの体力が無いのが現状
幸せな今が怖くて堪らないのが本音
とっても不器用だけど、
この怖い分だけ、嬉しいってこと伝わって欲しい
見つけてくれた
見つけてくれた
やっと、やっと、見つけてくれた
ありがとうって言い続けていたら
出逢えて良かったと言い続けていたら
見つけられた
あっという間に見つけてもらった
嗚呼、痛い。
幸せは痛い。
痛くて痛くて堪らない
それで綺麗、
とっても綺麗
初めて光を見た赤子のような気持ちになる
とても綺麗、
それだけでも伝えたい
綺麗だから、
私は整うんだ
だから荒れるんだ
あまりにも格好良くて、
心強くて、
可愛らしくて
適わないから
気持ちが大きい。素直になれない。
なんて言おう。なんて言おう。
破壊されそうなほどのこの大きな気持ちは、
抑えなくて良いんだろうか
蘇るのは、制服姿の私と
両隣に立つ優しい人。
変わるのかな、やっぱり変わっちゃうのかな
辛いのかな、辛いんだろうな
凄く楽しかった
私が見つけられる前でも、
本当に楽しかった
嘘でもいいから応援して。
もっと面白くなるから
もっと強くなるから
もっともっと、綺麗になりたいから
幸せになりたいから
溢れる気持ちを取り出してみよう
呆れるほど贅沢な毎日と、
自分の事を可愛らしく思ってもみようかな
溢れる涙が辛い心に染み渡り、
誰がなんと言おうが私は私でやって来た。
強がらないで、ぶつかり合って、
また私の大地で遊んで欲しい
見つけた2人の赤子
1人は私の左手の薬指の指輪
絶対にそれは変わらないから
どうすれば、自信を持ってもらえる?
あの時と同じ目で私を見て
ほら、大きく育ったでしょう
それが何よりも立派な貴方達の成果
複雑な感情は分からないけれど、
ここまで大きくしてくれた
強くしてくれた
だから、もう少しだけ、強くなって
時を超え、私は育ち、
ここまで言えるようになったよ
なんだ、
とっても嬉しいじゃないか
嬉しいって複雑なの?
私の手の上には、嬉しいが浮かんでる
産まれてこれて良かった
本当に産まれてこれて良かった
だって、こんなにも嬉しい
こんなにも分からない
果てしない、果てしない
このあと一歩の境界線
ドキドキするわ
【創作】読み仮名
不思議そうに世の中を少し斜めで見てみたら、
劣等感とか、嫉妬とか、人からこう見られたい
とかが溢れてた。
世界を真っ直ぐ見てみたら、
教科書の文字が歪んで見えて、
"大人病"って診断された。
子供なのに、大人病だなんてさ。
マカロニなのに、ポテトサラダって言われちゃったみたい。
公園で石を蹴飛ばした。
前の女の子のスカートの中には、
多分、未来が詰まってる
そしてその前の人の頭の中には、
多分、下世話が詰まってる
やだなっやだなって
こんなの考えちゃうの
"ぬ"の事を考えよっ
作った時、楽しかっただろうなっ
"ぬ"
ぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ
風が吹いた
目の前の女の子のスカートがめくれて、
見えた白いパンツに大きく"ぬ"と書かれていた
" 未来"に読み仮名をふると、
ホントは"ぬ"なんですね!
そう主治医に伝えると、
大人病は完治しましたね
って言われた
おめでとうって言われた
けど何故か、
ありがとうとは思わなかった
多分思春期だと思うから。
そう言うと、
やっぱり君は大人病だね!
って言われた
会話
隅々まで見てみたんだけどね、
見てみたんだけど、
君には悪い所が見つからなかったんだ。
いえいえそんなはずありません
私は劣等生ですよ
どこにいても浮いちゃうよ
うううん。無かったよ
無かったの?
無かったよ
変なの。
あったら良かったのに。
あ、1個あるよ
なんでしょう
1個も無いが、1個あるよ
あらヤダわ
【創作】 美しい変化
雲の上を突き抜けてみた感想だが、
いまいち手応えが無かったとしか言いようが無い。
「本当は宇宙飛行士になりたかったんですけど。
ええ、宇宙飛行士よりも、こっちの方が給料良いもんですから。安定求めてパイロットになった訳ですよ
ここんとこ、宇宙旅行なんて、流行り終わってますからね。」
「あ、ここは書かなくていいですよ
流行り終わってるの部分ね。
書かないでください。金払うんで。」
夢とか野望とか抱きまくってた10歳の頃の自分は、
こんなにも汚い大人になってしまった。
全部、周りが悪いんだ。
だって、変じゃないか
宇宙には終わりがないんだぜ
終わりが無いロマンとやらを探求しようよ
宇宙飛行士なんてダサいだなんてさ
俺が10歳の頃は、みんな宇宙飛行士になりたいって
流行ってるからなりたい訳じゃなくて、
なりたくてなりたいって言ってたんだ。
周りがどう思うかとかそんなん吹っ飛ばしてさ、
全力で漕いでいた幼少期の自転車のペダルとか
いくらで売っているの?
買い取らせておくれよ
家に帰ったら妻がいる。
トーク番組で共演した二世タレントだ。
「ねえ、お仕事楽しかった?」
「うん」
「本当に?」
「うん」
二世タレントだけど、
二世タレントっぽくない所に惹かれた
「良かった」
全て、自分の言葉で喋ってる
羨ましかったんだ
「恵まれてるよな、お前は。」
「え?」
「親にも優しくされてさ、人間関係で困った事なんてひとつも無くてさ、なんでも好きなもん買って貰えたんだろ。俺はさ、俺はさ、普通が欲しかったんだ。
どれだけ欲しい物を手に入れても、その普通ってやつは無くてさ、なんかさ、疲れたんだ。眠れないんだ。怖いんだ。評価とかさ、自分は商品じゃないのに、品定めされてさ。」
「じゃあ、一緒に品定めする奴を、
こちらから品定めしてやろうよ。」
とても綺麗で
「え?」
「なんで私の事好きになったの?」
自分に自信があって
「分かんないよ」
いつでも抱きしめてくれる
「一目惚れとか?」
「分かんないよ」
「貴方のこと見てる人もね、
そんな感じで貴方のこと見ているよ」
「嘘」
「ホント。」
「そうか」
「だからさ、エゴサーチとかも
ちょっとだけで、いいんじゃない?」
「なんで?」
「分かんない癖して、
分かってるって言う感想しか浮いてないもの
自己満足ばっかり。」
「…君は凄いね」
「凄かないわ。」
一目惚れだった
「悪ぶらなくていいよ、
貴方の悪くない所が好きなのに」
「僕は悪い人だよ」
「自己評価低めね」
「自己評価高めな奴の方が良い?」
「そのまんまでいいよ」
「…ありがとう」
「どれだけ辛い時でも、
私にありがとうって言ってくれる貴方の方が凄いわ」
「ねえ、次の空の旅行、来週で良い?」
「うん。今日の晩御飯、肉じゃがで良い?」
「うん。」
「ねえ、私が宇宙行けない体質だからってさ、
無理してパイロットでいる必要は無いのよ
宇宙飛行士の資格だってさ、取るだけ取っててもいいもの。宇宙にいる時も、私待ってるから。
ちょっと寂しいけどね」
「…僕の夢はね、」
「なに?」
「君に変わったんだよ」